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労働相談Q&A 業績主義・過密労働など Q30〜Q32
Q30 賃金体系が成果主義に変更され、賃金額が3分の2に大幅ダウン。上司は「キミの評価でそうなったから」といいますが、納得できません。公正な評価とは?・・・
Q31 カンバン方式やJITの導入で、職場では「1秒のムダもなくせ」とラインがどんどんスピードアップ。仕事が終わると疲れてグッタリ。労働密度を規制する方法は?・・・
Q32 上司のセクハラを抗議したら、職場の同僚や先輩たちから白い目でみられ仲間はずれにされ、退職せざるをえなくなってしまった。このまま引き下がるのも悔しいのですが・・・
 

[Q30] 賃金体系が成果主義に変更され、賃金額が3分の2に大幅ダウン。上司は「キミの評価でそうなったから」といいますが、納得できません。公正な評価とは?・・・
[A30]  成果主義で賃金がこれまでの3分の2にダウンとは、ひどい制度が導入されましたね。
成果主義賃金というのは、労働者個人の実績・成果・結果・顕在能力の評価にもとづいて決定される賃金とされていますが、実際は成果の数値化はむずかしく、結局は、会社に対する貢献度などという主観的評価にならざるを得ないものです。つまり、いままでも人事考課・査定が一般的に採用されていましたが、さらに会社が裁量権をもって、好きなように賃金決定ができるようになることになります。
一般的にいって、若い労働者のほうが職場の変化や技術の進歩への順応性を持っており、現在の低い賃金実態ともかかわって、成果主義賃金を歓迎する傾向があります。しかし逆に、ノルマに追われて体を壊すことも考えられます。成果主義賃金の導入は、労働者どうしを競争させ、賃金を全体として低く抑えるとともに、より少ない人数でより多くの仕事をさせて、効率をあげることが目的だといえます。
仕事にみあった、誇りの持てる賃金を求めることは当然の要求ですが、先にのべたように、労働者どうしを競争させる成果主義賃金の導入はきわめて危険なものといえます。
それでは、あなたの職場ではどうしたらいいのでしょう。「成果」ということであれば、その評価はお互いに納得できるものでなくてはなりません。評価表があるはずですから、見せてもらってください。「キミの評価でそうなった」というだけでは、いい加減に評価しているとしか考えられません。
このような賃下げに対して不満をもっているのはあなただけではないでしょう。その人たちと相談して会社にいいましょう。一人だけでは、あなたのわがままにされてしまいます。評価の基準はどうなっているか、本人への評価の結果と是正点はどうなっているか――などを公表させましょう。そのうえで、成果主義賃金の撤廃を労働者全体の要求にしていきましょう。
 
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[Q31] カンバン方式やJITの導入で、職場では「1秒のムダもなくせ」とラインがどんどんスピードアップ。仕事が終わると疲れてグッタリ。労働密度を規制する方法は?・・・
[A31]  最近、ストレス疾患や自殺、過労死などの労働災害の増大が社会問題になってきており、国も自殺過労死などの労災を認めはじめてきました。こうした背景には、職場では裁量労働制・変形労働時間制の拡大や成果・業績主義の導入・強化がすすんでいる問題があります。また、電機・自動車などの生産現場では、「1秒のムダもなくせ」とばかりに生産ラインがスピードアップされている実態があります。「乾いたタオルをしぼる」ように労働者を搾るといわれた異常な過密労働・トヨタ方式が、いまや日本中の職場にひろがっている状況です。
疲れを少なくして健康を守っていくためには、残業の規制、完全週休2日制、年休の完全取得などを実現することが欠かせません。そのための要員の増員、設備の改善、過重な労働負担の軽減を要求していくとりくみが重要になっています。とくに日本では、欧米とくらべても労働密度を規制する制度や運動が立ち遅れています。人減らし「合理化」 に反対し、増員を要求するなど職場でのたたかいとあわせて、過密労働の規制をもりこんだ労基法の抜本改正がもとめられています。
会社には、「快適な職場環境の実現と労働条件の改善を通じて職場における労働者の安全と健康を確保する」義務があります(労働安全衛生法3条)。そのために50人以上の会社では「安全衛生委員会」の設置が義務づけられています(労働安全衛生法17〜19条)。安全衛生委員会の労働者代表に職場の実情を訴え、あなたの職場の改善を議題にしてもらうことができます。安全衛生委員会の設置が義務づけられていない場合でも、事業者には「安全又は衛生に関する事項について、関係労働者の意見を聴くための機会を設ける」ことが義務づけられ(労働安全衛生規則23条)、労働者には意見をのべる権利があります。
また労働安全衛生法71条では、作業環境の改善、作業方法の改善、労働者の心身の疲労を回復するための施設(休憩室など)・設備の充実の3つが指摘されていますので活用しましょう。
 
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[Q32] 上司のセクハラを抗議したら、職場の同僚や先輩たちから白い目でみられ仲間はずれにされ、退職せざるをえなくなってしまった。このまま引き下がるのも悔しいのですが・・・
[A32]  セクハラがあったときに、会社などに抗議をすることは労働者として当然の権利です。ですから、退職するのではなく、セクハラがまかり通る会社の雰囲気を正すように、他の女性にもはたらきかけて、会社に要望をつづけてほしいところです。このまま辞めてしまうと、また次の犠牲者がでる可能性があるからです。ただ、同僚からも白い目でみられて仲間はずれにされては、職場にいずらいですよね。女性の同僚も仲間はずれにしているのですか。その女性たちも、他の男性社員や上司の目を気にして、本心ではおかしいと思っていても、なかなかいえないんじゃないでしょうか。
セクハラというのは、職場環境を悪化させ、労働者の働く権利を侵害するものです。セクハラを受けた労働者は、人間としての尊厳や名誉を傷つけられ、その職場で精神的・肉体的影響を受けて、働きつづけられなくなることが多いでしょう。つまりセクハラ問題は、職場で男女がお互いに一人の人間としての立場を尊重し、平等に働く権利を保障するかどうかという重要な問題です。セクハラがおこなわれる職場というのは、差別やいじめなども許している場合が多くみられます。
労働省からも「事業主が職場における性的な言動に起因する問題に関して雇用管理上配慮すべき事項」についての「指針」がだされています。セクハラの相談窓口として、労働省は各県の雇用均等室で受け付けていますし、人事院でも受け付けています。
どうしても辞めざるを得ないなら、上司および会社に損害賠償の請求をすることを考えてみましょう。信頼できる弁護士に相談して、裁判に訴えることを前提に会社と交渉します。この機会に「1人でも入れる労働組合」に加入し、一緒になって解決したらどうでしょうか。損害賠償をいくらにするか、退職金はどうするか、雇用保険の退職理由はどうするかなども相談しましょう。また、今後、再就職するにあたって、こうしたことが2度と起こらないよう勉強し、知恵をつけておくことも必要だと思います。
 
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