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労働相談Q&A 配転・出向 Q18〜Q20
Q18 配転命令を受けたが、子どもが小さいので遠隔地配転に応じられないと断ったら、「応じられないなら、止めてもらうしかない」といわれたが・・・
Q19 子会社に出向させられ、係長から降格、給与も40%カット。子会社ではほとんど仕事がありません。退職に追い込もうとしているのでは・・・
Q20 出向を任命される場合に、労使間でその条件が設定できるのでしようか・・・
 

[Q18] 配転命令を受けたが、子どもが小さいので遠隔地配転に応じられないと断ったら、「応じられないなら、止めてもらうしかない」といわれたが・・・
[A18]  自分から辞める必要はありません。辞めたら会社の思うつぼです。配転は本来、会社が必要としたから命令を出すものです。それが本人の意向も確かめず命令を勝手に出し、「いやなら辞めよ」ということは、配転そのものが会社にとって必要なものではなかったんじゃないでしょうか。あなたの場合のように、人減らしの手段としての配転がひろがってきています。
採用時などに勤務地が特定されていたのであれば、勤務地の変更をともなう配転は許されません。就業規則や労働協約などでは、配転についてどうなっていますか。また、今までに同じようなことはありましたか。
判例では、労働協約か就業規則に「業務の都合により従業員に転勤を命じることがある」といった規定がある場合には、労働者本人の同意がなくても配転命令を出せるとしています。
ただし、「業務上の必要性がない場合」、職場から活動家や組合員を排除する不当労働行為など「配転命令が他の不当な動機ないし目的をもってなされたとき」、「労働者に対し、通常甘受する程度を著しく超える不利益を負わせるものであるとき」の3つの場合には、配転命令は許されないとしています。
ですからあなたの場合には、まず業務上の必要性があるかどうかが問題となります。そのうえで、この配転があなたにとってどの程度の不利益となるかが問題になってきます。あなたの家族の状態や、あなた以外に子どもの世話をする人がいるかどうかなどの事情が考慮されることになります。
いずれにせよ、1人で会社とやり合うのはむずかしいでしょうから、職場に労働組合があれば組合に、なければ「1人でも入れる労働組合」に加入して対策を考えましょう。
やむを得ず、配転について異議を表明したうえで、期間を限定し、帰省手当の支給・帰省時の勤務免除・時間短縮などの条件を確認して配転に応じる方法もあります。
 
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[Q19] 子会社に出向させられ、係長から降格、給与も40%カット。子会社ではほとんど仕事がありません。退職に追い込もうとしているのでは・・・
[A19]  出向とは、元の会社の従業員としての地位を保持(在籍)したまま、の会社の使用者の指揮命令のもとで長期にわたって就労させる人事異動のことであり、指揮命令権者や労働条件の重大な変更です。また、出向させたうえで、その、後に、その会社へ転籍(移籍)させて労働者を追い出すというケースがあります。あなたの場合は、とりあえずは前者でしょう。
出向にあたっては、就業規則や労働協約などに明記され、子会社での労働条件が明らかになっていることが必要です。そのうえで配転とは異なって、労働者本人の同意が必要です(民法625条)。あなたは出向にあたって、「出向先での基本的な労働条件」を明示(書面)されましたか。その時、あなたは了解されたのでしょうか。「解雇」をほのめかしてむりやり承諾させられたのでしょうか。
配転と同じように、出向についてもその必要性が問われます。子会社でほとんど仕事がないという状況からすると、あなたの出向は出向命令権の濫用にあたり、ほんらい認められない出向です。会社の本音は、解雇できないために子会社に追いやって、自ら退職するようにしむけていると考えられます。
出向させられたのはあなた1人だけでしょうか。もし、他の人も同じような目にあっているならば、その人たちと相談してたたかいましょう。
職場に労働組合はありますか。もしなければ「1人でも入れる労働組合」に加入し、親会社に要求をだしましょう。要求内容としては、@出向そのものは不当であり、復帰を求める。A係長に戻し、カットされた賃金の40%分を元に戻す。B子会社(出向先)での仕事を確保させる――などが考えられます。
仕事がないというのは、子会社自身が人余りなのか、仕事はあるが与えてくれないのか――そのへんがよくわからないところもあるでしょうが、当面は子会社(出向先)で仕事を見つけだすことも考えてみてください。
 
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[Q20] 出向を任命される場合に、労使間でその条件が設定できるのでしようか・・・
[A20]  現在おこなわれている出向は、業務上の必要性からではなく、リストラ・人減らし「合理化」の手投としておこなわれているものがほとんどです。従来の出向は、不況時に出向に出して、景気が回復すると元の職場に復帰させるのが普通でした。また、元の職場に戻さない場合でも、元の会社には在籍させたままでした。しかし最近は、近い将来の転船籍を予定して出向させたり、これまでの出向者を転籍させる例が増えてきています。
したがって、出向を導入するにあたっては、労使間でよく話し合って協定を結ぶことが必要です。会社が協定を結ぶことを拒否すれば、出向に応じる必要はありません。それでも会社が出向を強行するとしたら、裁判などで争えば会社側は負けることになるでしょう。
出向の協定を結ぶにあたっては、次の点に気をつけましょう。第1に、労働者本人の同意が得られない場合は、出向できないことを明確にすることです。これは判例上も確立していることですが、協約上もはっきりさせておくべき問題です。そのうえで、出向の必要性、人選を合理的におこなうこと、労働者に不利益にならないこと、出向命令の手続きが適正におこなわれることなどを明確にしておきましょう。
具体的には、出向の目的、人員、期間、現在の労働条件の確保、通勤事情の考慮、遠隔地の場合の帰省手当、単身赴任手当などの条件を設定することが必要です。
また、出向予定の労働者が出向先の現場を見学などして、そこの労働者とも話し合いをして、仕事の具体的な内容も把握できるようにすること、慣れない仕事や慣れない社風などによって肉体的疲労とともに精神的疲労が生まれますので、出向後の労働者の健康チェックなども確保させましょう。
 
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